今日はhitaru定期だった。

2023.03.10 (Fri.) 00h29

鈴木雅明氏と札響のhitaru定期。矢代氏の交響曲(1958)とチャイコフスキーの6番symphony。鈴木マエストロとは私が芸高1年(2006年)の時に芸高定期演奏会にてbachのマニフィカートを振っていただいた時以来。ますます情熱的でフレッシュさが増されて楽しいコンサートだった。
2ndヴァイオリンに対し5,6回、より強い音圧と情熱的な表現をリクエストされた。ということで、私は初日に部屋の湿度を55%と多めにして楽器を放置してから松ヤニを多めに塗り、徐々に低湿度に戻していった。別の弓で倍音をピンポイントで鳴らし続ける。うちの楽器はそういうやり方すると音に張りが出ることが多い。ただ、冬は普段のリハーサル会場がかなりの低湿度なので、目論見どおりのコントロールは仕切れない。非常にもどかしい。湿度の急変の連続は、ヴァイオリンの音色にとって大敵である。

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札幌文化芸術劇場 hitaru。hitaru定期で定期的に演奏している。
ここは立体的になる対象の音の種類によくも悪くも偏りがあるように感じる。ある種の音はかなり豊穣に響く。その響きは第二の楽器としてのホールを名乗れるだけのクオリティがある。単なる劇場ではない。ただバランスはかなり工夫が必要だから曲を選ぶかもしれない。工夫が必要という意味においてはサントリーと共通する。サウンドは似ていないが。でもキタラもここもサントリーも素晴らしいホールであり、奏者としてはそれぞれに好きだ。